犬好酸球性皮膚炎
絶対的にステロイドホルモンを必要とする皮膚病
発症原因
骨髄の造血機能の病的変化に拠るもので遺伝的素因と
他に医原性で過去に骨髄の造血機能に関与する薬剤を
一定期間投与を受けた後に発症するタイプがある、
3つ目の原因はアトピー性皮膚炎と関連して発症する
何れも詳細なメカニズムは解明されていない。
症状変化
アレルギーに良く似た症状で間違え易い皮膚変化で
アレルギー・アトピーと診断されるケースが多い。
好発部位
頭部上下口唇・顎下・前頚部・腋下・下腹部・内股
肘部から足先の表面・胸・腹側面・ 胸・腹・腰背面から尾
大腿外側から膝関節・肛門周囲・尾の腹面・四肢末端
ほぼ全身性に発症すると思ってよい。
局所的変化
過度の掻痒・舐性で脱毛し皮膚は桃紅色に変化して肥厚
進行すれば皮膚は糜爛し漿液分泌・乾燥すれば色素沈着する
診断要因
血液中の白血球特に好酸球数が正常値以上に増加し
又皮膚面や組織中にも異常に増加観察ができる
好酸球の増加と特有の皮膚変化が診断要因となる
血清成分中のグロブリン数値の減少も特徴の1つ。
治療観察
通常の治療に抵抗して難治性が特徴
血液中の白血球特に好酸球を減少するような
注射・内服が最適な治療方法
治療は年単位の内服療法が現時点では最良
治療経過中・適時血液検査で好酸球数を監視する
好酸球数が一定以上増加すると再発する性質がある。
以下に2頭の臨床症状を写真で説明する
上4枚のシェパード例で血液中の好酸球の臨床経時的変化
雌の2歳・体重34kgでフローリングの屋内飼育
初診時膿皮症(皮膚の細菌感染)で来診する、
膿皮症(皮膚の細菌感染)が治癒して1カ月後に発症(上4枚の写真)
血液検査で正常値の2倍に好酸球数が増加で診断ができた。
以後注射・内服で好酸球数を増加させないようにしてコントロールしている
下4枚の写真はコントロールが上手くいっている状態です。
2例目の症例
マルチーズ・去勢雄・2歳・紹介で診察
約4カ月間色々の抗生剤を内服していたが悪化した
全身性の掻痒が激烈で、皮膚は桃紅色で熱感がある
体臭はあぶらっぽい脂漏臭でべトツキがあり臭い
動物病院の紹介で来院した
皮膚・皮毛の一番悪い状態の写真が下2枚
上2枚のマルチーズ例で血液中の好酸球の臨床経時的変化
血中好酸球(黒線)を薬品でコントロールすれば
下の2枚の写真の様に皮膚症状は改善される
動物病院の指示に従い、定期的の血液検査
好酸球数を上昇させないように内服でコントロール
良くなっても勝手に内服を休むと再発・悪化する
この種の皮膚病は自身でステロイドホルモンの分泌能力が一定水準以下なので
体外からステロイドホルモンを補充(内服形式で)しないと健康な皮膚を維持出来ません
最低必要量は血中好酸球数で算出して体重1kg当て0.0xmgの極微量を処方します
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