猫・好酸球皮膚炎

皮膚の病的変化
好発・多発する部位の順位
 
下腹部の毛の薄い領域
頭部・眼と耳との中間域
四肢の外側部分
腹側の下の部分
四肢の裏肉球間
耳介の辺縁部分
 
皮膚・被毛の病的症状変化
1.かゆみの(掻痒)が増加する
2.脱毛 毛がまばらに抜ける
3.皮膚の炎症(皮膚が桃赤に)
4.ふけ(鱗屑)カサブタ(痂皮)
5.臭気(脂臭さ)の増加がある
発 病 原 因
以下の原因と考えられる諸説がある
アレルギー説
想定されるアレルギーの原因物質
猫の寝床・布団・衣類(綿・化繊・羊毛・毛皮・染料)
食事(魚肉の種類・穀物類・合成フード・肉の種類)
生活環境 (草木・樹木・材木・床材・壁材・畳・絨毯

現在は食餌性アレルギーの疑いが薄れている


代謝障害説
物質代謝(酵素欠損・機能低下)不全
体内臓器は細胞内酵素作用で代謝をしている
細胞内酵素作用の異常証明が困難
ホルモン不全説
ホルモンの合成不全・機能低下
ホルモン相互のバランスの偏り
去勢・不妊手術による欠除
現在最有力の原因説
骨髄・造血機関の不全説
血液・造血系統化のアンバランス
特に血液中の白血球・好酸球の異常増加

診 断
稟告・臨床症状・血液中の白血球・好酸球数の増加
治療薬品反応などの
総合的に診断可能

治 療

             注射療法   1カ月に1-2回デポ型注射の治療方法がある

             内服療法   1日2回(初期のみ)2週間のみ連続内服

                      その後、隔日、 2日間隔, 3日間隔、 4日間隔

                       最終的には5―6日に1日1回内服の続行が効果的

            血液中の白血球・好酸球数の増加を制限し、一定数・正常域の維持

            定期的に血液検査をするのが健康維持に関連がある



予  後
発病原因の除去・隔離が不完全ならば再発する
かなり長期間治療を必要とする皮膚病にはいる
 

幾つかの臨床写真例を以下に提示します
 


下腹部の広域に発疹性の変化
舐性が強く絶えず舐めて広がる
内服1カ月で90%治癒・以後4-5日1回内服


下腹部より内股にかけて炎症性
細かい発疹の集合が斑状
内服50日で90%治癒・以後5日1回内服

両眼瞼の上に小班性の幹部
しきりに足先で擦る
内服1カ月で90%治癒・以後5日1回内服続行中


発病後大分たつて来診・初回のみ注射
内服治療で好転するが高年齢なので
糖尿病・黄疸併発治癒・現在間歇内服続行中

内股・大腿後縁に斑状に発症
舐性が強いので患部が拡大する
初診時の状態


左写真の3週間後の患部
始めの10日程毎日内服
現時点は隔日内服している

3歳の猫で去勢雌
胸・腹側に帯状の患部が発生
同居の猫には伝染・発病がない


左の写真の大腿膝関節の外側に斑状
踵にかけて小斑性の患部がある
内服1カ月で90%治癒・以後5日1回内服続行中

耳介から上眼瞼にかけて大斑性の患部
掻痒・発疹・痂皮・滲出性の皮膚炎
内服2カ月で90%治癒・以後5日1回内服続行中


去勢雄猫・11カ月
両側耳介邊縁に対照的に患部発生
軽症なので4-5日1回の内服続行で再発がない
注 意 事 項
再発性があるので治療を休むと悪化する
主治医の注意を良く守ること
勝手に用量・用法を変更してはならない
長期治療で肥満になる可能性が潜在している



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