外耳(道)炎

    (ガイジエン ミミダレ)

外耳炎には発病原因により幾つもの診断名に別れます、
    病気を簡単に考えないで下さい、

    症状診断・検査診断・治療診断
     臨床医は多くの方法と観点から総合診断をしています。

    原因追求・探索の為に細菌培養・薬剤耐性検査・
    細菌同定検査、アレルギー 検査

 ・ハウスダスト・アトピ−皮内検査・内分泌(ホルモン)検査・寄生虫検査

  新生物(腫瘍)病理組織検査と慎重に検査をして最終診断となります。

    治 療

   検査・診断に基ずいて原因療法を取りますが、飼主・
   家族の治療協力が無ければ順調な

   治療が出来ません、主治医の指導指示を正格に守る事、
   素人判断で勝手に指導指示以外
の方法を取らない事。

    次回診療日時・時間・内服・外用の指示を守る事が治癒への最短距離です。


    慢性化膿性外耳炎

 1年以上適切な治療をされないで過ごした症例

耳孔から耳の先端にかけての粘膜が欠損している

正常な粘膜が無く、表面は糜爛して肉芽状に変化

している。 細菌感染による薄い痂皮がフケの様な

形態で周囲に形成、飛散している、犬は絶えず耳が

気になり首を振り、足で耳を掻く動作をする。

 適切な治療をしないと慢性化してこの様な病変に

なり、治るには長い時間と根気が必要になる。

     アトピー性外耳炎

屋内飼育の犬はアトピー性外耳炎に成り易い環境

に飼育されいる、ハウスダスト(家庭塵)の被爆を受

けてアトピーの体質免疫が構築されて、写真の様に

耳介内面が桃紅色の慢性炎症を起こし、局所は

微熱を帯びているのが特徴、原則として両耳が同様

の病変を示すのが普通。 また四肢先端・腋窩・口

唇・眼の周囲・お腹・内股の皮膚に病的変化が観察

する事が出来る場合はアトピー性体質に原因がある

  早く動物病院で診察を受ける必要がある。

    老年性脂漏性外耳炎

  内分泌(ホルモン)不全が関与している症例

 1-2年以上経過している耳の病変で,臭いが強い

  慢性炎症の為に耳介内面の色素沈着か゜起こり

  痂皮・糜爛の為に耳を絶えず掻いている。

  雄ならば男性ホルモン・雌ならば卵巣のホルモン

  の分泌不全が原因となる事が多い、年をとるに

  準じて内分泌(ホルモン)不全が進行して病状は

  悪化するので、発見次第早く動物病院で診察を

  受ける必要がある。

   急性アレルギー性外耳炎

 接触性アレルギー性外耳炎とも呼ばれている

 家庭の内外でアレルギーとなる物質に接触した

 場合に突然に外耳炎が発生するタイプ。

 アレルゲン物質に接触した為に発病するので

 原因を突き止めて除外しなければ、何度でも再発

 を繰り返すので早急に原因を探求すること。

 放置しておけば、全身性のアレルギーとなり

 慢性化の症状となって悪化する事が多い。

   早急に原因を探求すること。

 

   細菌アレルギー性外耳炎

 発病基礎体質が細菌アレルギー性を持っている犬

 アレルギーを引き起こす物質は何百と数が多く

その一つに、ある種の細菌が免疫関与して発症する

 細菌感染・細菌自体・細菌毒素・細菌排泄物等の

要素が取り込まれ免疫反応でアレルギーを引き起こ

す、此れが細菌アレルギー性外耳炎となって来るも

 ので、感染細菌を絶滅し、細菌免疫を獲得させて

 アレルギーに対する免疫力を増強するような治療

 計画の基に進める必要がある。

 専門の動物病院で診察を受ける必要がある。

 

     新生物(腫瘍)外耳炎

 新生物(腫瘍)には良性腫瘍と悪性腫瘍があり、

 悪性腫瘍は癌と呼ばれています、左の写真は癌

 では有りません、良性腫瘍であり、原因は慢性

 外耳炎を適切な治療せずに放置していた為に

 腫瘍化したものです。極初期に適切な治療を受

 けていれば又腫瘍化した時点で外科的に処置を

 受けていればこの様に悪く進行発展は無かった

 でしょう。

 どの病気でも早めに診断・治療を適切に実行して

 いれば、動物は悲しい目に会わなくて済みます。

    早めに治療をしてあげて下さい。

 

  細菌性外耳炎綿棒付着物

 外耳炎の治療は適切に行う事、素人療法は絶対

 にしない事、動物病院の指示・指導に従って行う事

 左写真は細菌性外耳炎の治療綿棒に付着した

 物です、耳孔腺分泌物と細菌の膿が治療綿棒

 に付いた物で濃い黄色をしています。

 感染細菌を完全に殺菌すれば治癒します、細菌は

 何千と種類があり、抗菌剤に抵抗力を持っている 

 ものが多く簡単には死にません、細菌の耐薬性を

 検査して合理的な治療が大切です、検査せずに

 抗菌剤の使用は良い治療結果は得られません。

   細菌感受性ディスク検査

 細菌性外耳炎の感染細菌を完全に殺菌するには

 感染細菌を培養して検査倍地に均等に接種・抗菌

 剤を含んだディスク(紙片)を重ねて置き、24時間後

 接種菌の増殖阻止の程度を計測する、左写真の

 ディスク(紙片)周囲の細菌が増殖せず透明が広く

 大きいほど、治療効果が高い抗菌剤と評価が出来

 ます、細菌阻止円の大きいほど感染細菌を殺す事

 が可能な薬剤です。

  この検査は2−3日で結果が出るので、最短距離

 で無駄の無い,経済的・効果的の治療方法です。

 マラセチア(酵母菌)性外耳炎

 カビの一種・マラセチア(酵母菌)による外耳炎

 耳孔内にマラセチア(酵母菌)の感染・増殖による

 慢性的外耳炎で綿棒で耳道を掃除すると左写真 

 の様にコヒー残渣に似た黒色の耳垢が付着してく

 る、感染した耳孔を(片耳)掃除した14本の綿棒

 細菌性・化膿性と異なり耳漏は無い、やや乾燥

 気味で臭気は強くない、耳・首を振り、耳を掻く

 動作をする普通の外耳炎治療薬には反応しない

 マラセチア(酵母菌)専用の薬品の外用・内服が

 効果的な治療・専門的治療法が必要。

 マラセチア(酵母菌)顕微鏡写真

 上の写真の耳垢を培養・染色したもので

 約1000倍に拡大したマラセチア(酵母菌)です

 耳孔の内面にびっしりと感染増殖しています

 鼓膜の直前まで感染増殖するので、簡単には

 治癒しません、治療は順調にいつて2-3週間

 慢性化した場合は2カ月ほど掛かります。

 このカビは耳・頚の廻りに好んで住んでいるので

 再感染が有りますから、清潔な環境と定期的な

 耳道内の掃除をすることが肝要。

  外科的外耳炎の治療方法

 慢性の外耳炎に移行した場合、内科的に治癒

 が望めない場合は外科的な治療になります。

 手術方法は昔から色々な方法が考案されて

 其の内の一つにV字状切開手術方法がある

 慢性の外耳炎の経過に由るが、成功率は高い

 方法ですが、不成功と為るのは20-30%である

 上手に行けば左写真の如く耳孔から鼓膜まで

 直視でき、内部は乾燥して外耳炎の再発は無い

 

 外耳道移植術(筆者考案術式)

 臨床経験50年の経歴からの考案で成功確率の

 もつとも高い手術方法と考えている

 感染・悪化・変性している部分を除去して、健全な

 水平外耳道を耳介の直下に移植開口させる方法

 左写真は術後12日目の状態である

 欠点は周囲の被毛を半年後とに剪毛しないと

 移植開口部が毛で覆われることである。

 術式詳細ビデオテープは下記で市販されている

  (エコー企画 TEL 03-5999-2192)

     



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