甲状腺機能低下性皮膚病

                 (コウジョウセン キノウテイカセイ ヒフビョウ)

内分泌(甲状腺ホルモン分泌)機能不全症
犬は先天的発症が遺伝的に潜在している
特定の犬種・去勢・不妊手術も発病原因となる

病的症状

性質の温和・緩徐な歩行・長時間の散歩、運動を好まない
良く眠る・食欲は充分ある・動作緩慢・反応が鈍い・低体温
雌では発情周期が不定か長期発情が見られない
外陰部の縮小と発育不全・発情時出血期間が短い
犬全体の被毛が薄くなる・光沢の低下・換毛不全
年中抜け毛が目立つ・小斑限局性の部分的脱毛と裂毛がある
皮膚に初め薄い色素沈着・中域の広い脱毛が見られる
時には肥満体質となり脂肪の過剰蓄積が認められる
心拍数の低下が特徴で心電図検査ですぐに確認が容易
血液中の甲状腺ホルモンの低下は血液検査で立証・確認が診断条件
甲状腺ホルモン検査は最近13分間待つとその場で検査結果が分かります
上記の病的症状と下記の写真を参考にして該当していれば
早期に動物病院で診察と検査・診断を受けて下さい

シェパード ・ 雌 ・ 3歳 ・ 未径産
発情周期不正・性質温和
首から胸にかけて抜け毛多量
患部の皮膚は鼠色に色素沈着が特徴
長期のホルモン内服で発情が始まる

タ゛ックスフント ・ 雄 ・ 4歳
慢性化の特徴的脱毛・色素沈着・体臭

シャーペイ ・ 雄 ・ 4歳
鼻筋が黒く色素沈着している
長期のホルモン内服で正常に復帰する
内服を休むと再発がある


タ゛ックスフント ・ 雌 ・ 6歳
耳の表面の脱毛・表皮の萎縮・色素沈着
 甲状腺ホルモン値・正常犬の30%に低下
長期のホルモン内服で正常に復帰する

柴犬 ・ 去勢雄 ・ 4歳
被毛乾燥・光沢喪失・性質温和
下腹部から内股にかけて脱毛・炎症
表皮の萎縮・色素沈着
甲状腺ホルモン値・正常犬の30%に低下 

 ボクサー・ 雌 ・ 6歳
会陰・大腿後面の脱毛・表皮の萎縮・色素沈着
黒色小班・被毛乾燥・光沢喪失・性質温和
心拍数1分間に60−70で減少・脈数低下
甲状腺ホルモン値・正常犬の40%に低下

 ブルドック ・ 未径産雌 ・ 5歳
性質温和・食欲旺盛・低体温・肥満・低体温
心拍数低下・身体全体に裂毛性小班の病変出現


左写真と同一犬の内股の小班性脱毛
この犬は裂毛性変化が特徴
甲状腺ホルモン値・正常犬の30%に低下
甲状腺ホルモン剤の長期内服が有効


ゴールデン レトリバー ・ 雄 ・ 5歳
性質温和・食欲旺盛・長時間の運動忌避
尾腺部(尾の根元から5−6cmのところ)
卵円形の脱毛と色素沈着・全身被毛光沢低下


甲状腺ホルモン値・正常犬の30%に低下
心電図で心拍の極度の低下・徐脈があった
甲状腺ホルモン剤の内服治療しての2カ月後
患部の被毛が伸長して良好な状態
性質も活発となり・運動も散歩も忌避しない


柴犬 雄 5歳
被毛光沢の喪失・乾燥・色素低下・裂毛
甲状腺ホルモン値・正常犬の10%に低下する
心電図で心拍数の極度の低下・不整脈


左治療45日目の同一犬の写真
下腹部の広域・脱毛色素沈着と皮膚肥厚消失
元気活性復元・被毛光沢の増加と密毛正常化
甲状腺ホルモン剤の長期内服が有効

甲状腺ホルモン分泌機能低下(不全)皮膚病を解説しました
この皮膚病に類似する他の皮膚病があるので診断は動物病院の専門医に
問診・視診・皮膚検査・血液検査・ホルモン検査を依頼して下さい
治療は甲状腺ホルモン分泌機能低下体質なので
甲状腺ホルモン剤の長期内服を続行しなければなりません、休むと再発します
定期的にホルモン検査を実施して血中ホルモン値を正常に維持する事が大切

 

戻る